福岡人が案内する太宰府天満宮で楽しむ【梅】の見どころ7選 | 梅の名所と美味しさを巡る

太宰府天満宮 旅行
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春の訪れを告げる梅の花。
少し寒さの残る3月のはじめ、太宰府天満宮では梅のつぼみがほころび始め、やがて境内は白や紅の花々で彩られます。

国の重要文化財に指定され、全国に一万二千社あまりを数える天満宮の総本社として崇敬を集める太宰府天満宮。
平安時代、菅原道真公がこの地に左遷され、やがて生涯を閉じたのち、その御霊を鎮めるために創建されたのがはじまりです。以来千年以上にわたり、学問の神として信仰されるとともに、歴史と文化の息づく場所として、多くの人々の祈りを受けとめてきました。

この神域を最も美しく彩るのは、春を告げる梅の花です。
太宰府の空にやわらかな陽光が差し始めるころ、境内に点在する約六千本の梅が、次々に花開いていきます。

かつて道真公が愛し、その死後も太宰府まで飛んできたと伝わる「飛梅」の伝説とともに、この地に深く根付いた象徴でもあります。

私は福岡に生まれ育ち、太宰府にも長く暮らした経験があり、幼いころから数えきれないほどの時間をこの神社で過ごし、四季折々の景色に触れてきました。
友人や知人、親戚を案内する機会も多く、その魅力を語るうちに、太宰府天満宮は単なる観光地ではなく、ジモティでも訪れるたびに新たな発見をもたらしてくれる場所であることを改めて感じるようになりました。

本記事では、「梅の季節に訪れるべき太宰府天満宮の見どころ」をテーマに、梅にまつわる名所、風雅な食の楽しみ方、知る人ぞ知る珍スポットまで、太宰府の奥深い魅力をご紹介します。

春の訪れとともに、千年の歴史が織りなす雅な世界へ。さあ、静かに扉を開き、太宰府の春を歩いてみませんか。

この記事を書いた人
Leo
Leo
福岡出身の元居酒屋店主、LEOです。食への探究心は尽きることなく、美味しい食材を求めて海外へふらりと旅に出ることもあります。旅先で出会った驚きの味や、ローカルならではの食の魅力をお届けしながら、「うまい料理で人生を豊かに」という想いを大切に、食の楽しさを発信していきます。

 菅原道真公を慕って飛来した「飛梅」——伝説に彩られたご神木

飛梅の由来——梅が語る道真公への想い

太宰府天満宮の境内に足を踏み入れると、まず目に入るのが仮殿の右手に佇む一本の梅の木、「飛梅」。この梅の木は、道真公が京都の邸宅に植え愛でていたものが、彼が太宰府に左遷された後、一夜にしてこの地まで飛んできたと伝えられています。

梅は、菅原道真公がこよなく愛した花。天満宮の神紋にも梅があしらわれており、境内のいたるところでそのモチーフを見ることができます。

『東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ』

これは、道真公が左遷される際に詠んだ歌。

「東風が吹いたら、梅の花よ、その香りを私に届けておくれ。私はいなくなるが、春を忘れずに咲き続けてほしい」

道真公の無念と梅への深い愛情が滲むこの歌は、今なお多くの人々に語り継がれ、ご神木である「飛梅」のその姿を目に焼き付けようと多くの参拝者が訪れています。

境内に広がる梅の名所——多種多様な梅が織りなす美の世界

約6,000本の梅の競演

太宰府天満宮の境内には、200種類以上の梅の木が植えられており、その多様性に驚かされます。白梅、紅梅、枝垂れ梅といった色とりどりの梅が、春の訪れを告げるかのように咲き誇り、訪れる人々を魅了します。

特に見頃を迎える2月下旬から3月下旬にかけては、境内の随所で芳しい梅の香りが漂い、まるで平安時代の雅な世界に迷い込んだかのような気分を味わえるのです。

太宰府天満宮の「曲水の宴」—平安時代の雅を今に伝える

2025年の「曲水の宴」開催情報

太宰府天満宮では、春の訪れとともに、平安時代の宮中行事を再現した「曲水の宴」が開催されます。

2025年は 3月2日(日) に執り行われる予定です。
12時から 参道での練り歩き が行われ、13時から 曲水の庭にて本宴 が始まります。

日時
• 3/2(日)
• 13:00〜15:00
• 観覧無料
• 太宰府天満宮曲水庭園
福岡県太宰府市西府4-7-1
• https://www.dazaifutenmangu.or.jp/archives/1540

この神事では、梅が咲き始めるころに十二単や平安装束をまとった参宴者が、曲水の庭の上流から流れてくる酒盃が自分の前を通り過ぎる前に和歌を詠み、お酒をいただくという雅な風習が再現されます。

参道での練り歩きは一般の方も観覧可能ですが、曲水の庭での神事は観覧席が設けられる場合がありますので、詳細は 太宰府天満宮の公式サイト をご確認ください。

Leo
Leo

梅の花のたもとで繰り広げられる「曲水の宴」。その光景は、まるで紫式部の時代に誘われたかのような幻想的な世界です。
ただし、その優雅な情景を堪能しようと、多くの人々が訪れるため、かなりの混雑が予想されます。

私も何度か足を運びましたが、この日のためにプロのカメラマンが大きなレンズを構え、前列のベストポジションを確保する姿が見受けられました。
並々ならぬ気合いを感じる場面です。

そのため、ふらりと立ち寄って完璧な眺めはあまり期待できないかもしれません。この雅な宴をひと目見ようと、遠方や県外からわざわざ足を運び、何時間も前からスタンバっていらっしゃるからです。

とはいえ、十二単をまとった姫君たちが、静かに座して梅の香に包まれるその姿は、まさに平安の世が目の前に蘇ったかのよう。
異次元の美しさに息をのむ瞬間です。機会があれば、ぜひその雅な世界をご覧になってみてください。

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 太宰府天満宮御用達「梅園」—風格漂う梅の香りとともに

梅を愛でながら味わう「うその餅」

太宰府天満宮と梅の縁を語るうえで欠かせないのが、参道にある「梅園」。ひときわ風格ある看板と佇まい、落ち着いた空間が魅力のこのお店では、大宰府天満宮にちなんだ和菓子が楽しめます。

特に有名なのが「うその餅」。これは「木うそ」にちなんだ縁起物のお菓子で、中にかわいらしい小さな「うそ(鳥の形をした飴)」が入っているのが特徴。
緑にうずもれた中からひょっこりでてくるのがなんともかわいいです。

青じそ風味の求肥に若草色のそぼろをまとったお菓子です。 しそ風味の爽やかな風味が口の中にひろがります。

戦後、人々の心が沈んでいるときに、少しでも気持ちを明るくしたいという願いからこのお菓子が生まれました。 太宰府天満宮の御神事『鷽(うそ)替え』にちなんだ縁起物のお菓子です。

お正月になりますと、木うその人形が入った木うそ入となります。それ以外は博多人形で拵えた土うそが入ります。お土産にも最適です。

うその餅 – 梅園オンラインショップ

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太宰府天満宮の「梅の種納め所」—なんとも珍しい「梅の種」の納めどころ!

梅の種の神聖な意味

太宰府天満宮には、ちょっと面白い、いや「珍所」と言ってもいい場所があります。本殿の右手奥に進むと現れるのが「梅の種納め所」。

「えっ、種を納める?」と思うかもしれません。そう、ここは「天神さまが宿る」と言い伝えられる梅の種を、粗末にせず納めるための神聖な場所。天保15年(1845年)に建立され、今なお多くの参拝者が種を納めに訪れています。

梅の種の中には「仁(じん)」と呼ばれる小さな実があり、これが別名「天神様」とも称されます。道真公が生前に好んだことから、庶民の間で「梅の種の中には神が宿る」と信じられ、崇敬の対象となってきました。

この「梅の種納め所」、意外と知られていないのですが、一度訪れると「こんなところがあったのか!」と驚くこと間違いなし。

大宰府天満宮の銘菓「梅が枝餅」— その美しさを形作る梅の模様

太宰府天満宮といえば、その参道で欠かせない名物「梅が枝餅」です。外は香ばしく、中には上品な甘さのこしあんが。こしあんラバーには絶対おすすめしたいです。地元の人々にも観光客にも愛され続けています。

実は、この梅が枝餅の「押し型」にも注目したことはありますか? 焼き上げる際に使われる型には、可憐な梅の花の模様が刻まれています。

これは、菅原道真公が愛した梅の花に由来しており、太宰府の地に根付いた歴史や風情を象徴するデザインなのです。ほんのりとした焼き色の中に梅の紋様がみられます。

そして、太宰府天満宮の参道には、数多くの梅が枝餅の名店が軒を連ねています。
それぞれのお店がこだわりのあんこや皮の焼き加減や餡の甘さ、風わいに違いがあるため、食べ比べをして自分好みの味を見つけるのも旅の醍醐味。

Leo
Leo

是非、出来立て焼き立てをたべてみてください。外側さくっとした薄皮の香ばしい香りと食感、こしあんのバランスが良く、何個でもパクパクたべられるおいしさです。
私は「かさの家」さんでよく買います。
あんこの甘さが上品で外側カリっ、中はもちもち、熟練の焼き技で何個でもぺろっといけます。

ここは奥でお食事もでき、店内にはお洒落な和雑貨がいっぱい。
センスがよくいろんな楽しみ方ができるお店です。店内も和モダン&レトロ好きにはたまりません。
甘木屋さんの梅が枝餅も好きです。

かさの屋はアマゾン店公式で梅が枝餅の通販もされています⇓

福岡出身のタモリさん、昔いいともで福岡のゲストと話をしていて太宰府天満宮の話題になり、「梅が枝餅、あれおいしいよね~!」と熱く語られてました。
九州出身者は無性に食べたくなる福岡のソウルフードです。
太宰府参道にある老舗の名店「かさの家」から直送⇓

行列のできる老舗から、ちょっと穴場の名店まで、大宰府を訪れるたびに新しいお気に入りを探す楽しみが広がりますよ。

参考元:こだわり九州いいものめぐり

湯葉と豆腐の店 梅の花-太宰府別荘自然庵-

天満宮内にも風情のある美味しいお店はたくさんありますが、、今回は梅にちなんでこのお店をご紹介します。ここは参道から少し離れた隠れ家のような場所。和の心を存分に味わえる雅なお店、「湯葉と豆腐の店 梅の花」です。
参道の終わりからゆっくりそぞろ歩きしながら徒歩で着ける距離にあります。

和の心が宿る美食の空間

四季折々の旬の素材を活かし、湯葉と豆腐を中心とした創作懐石料理を提供する「梅の花」。静かな庭園を望む贅沢な空間は、お祝いの席やご法事、特別な宴席にもふさわしい趣です。

このお店はお客様の健康を第一に考え、安心して味わえる素材を厳選。一品一品を丁寧に仕上げ、丹精込めた料理を提供しています。日本の伝統食材である湯葉と豆腐をベースに、四季折々の旬の素材を織り交ぜながら、創作懐石料理を堪能できます。

なかでも名物の湯葉は繊細ではかなく、それでいて深い味わい。特に女性に人気があり、訪れる方はアプローチのおごそかな雰囲気にも感動されます。

太宰府天満宮で、神聖な雰囲気のなか、至高の湯葉料理を味わいながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

太宰府別荘自然庵の店舗情報

住所 〒818-0117 福岡県太宰府市宰府4-4-41 太宰府天満宮裏
※MAP
アクセス 西鉄「太宰府」駅より徒歩8分、国立博物館西側エレベーターそば
電話 092-928-7787
営業時間 昼 11:00~16:30 (15:30 OS) / 夜 16:30~21:00 (20:00 OS)
定休日 新着情報参照
駐車場 なし(近隣の有料駐車場をご利用ください)
最大利用人数 60名
個室 有り

参考元:太宰府別荘自然庵 | 株式会社梅の花 公式ページ

おわりに

現在、太宰府天満宮では124年ぶりとなる「令和の大改修」が行われており、2023年5月から約3年間にわたって御本殿の改修工事が進められています。

そのため、参拝はこの仮殿で行われており、工事完了は2026年の予定です。
この記事では、工事前の本殿の写真と、現在の仮殿の写真が混在していますので、ご了承のうえご覧いただけると幸いです。

太宰府天満宮は、梅の香りに包まれながら、千年以上もの歴史と伝統が息づく特別な場所です。
「飛梅」の伝説に彩られたご神木をはじめ、境内を埋め尽くす約6,000本の梅の競演は、まさに春の訪れを象徴する風景が広がっています。

さらに、タイミングが合えば「曲水の宴」といった雅な行事は、現代にいながら平安時代の文化を身近に感じる貴重な機会にも触れることが可能です。

また、参道には「梅が枝餅」の老舗が軒を連ね、風格ある甘味を楽しむことができます。

「湯葉と豆腐の店 梅の花-太宰府別荘自然庵-」では、旬の食材を用いた繊細な和食を堪能でき、訪れる人々に静かな癒しの時間を提供しています。

太宰府天満宮といえば、合格祈願のご利益でも知られています。
梅の花の季節になると、多くの受験生が学業成就を願う姿が見られます。受験を控えている方は、ぜひこの地を訪れ、学問の神様のご加護をいただいてはいかがでしょうか。

また、受験を終えた方も、頑張った自分へのご褒美として、太宰府の風情あふれる空間でゆっくりと心を癒してみてください。
境内を散策しながら、穏やかなひとときを過ごすことで、受験の緊張から解放され、また新たな一歩を踏み出すエネルギーを得られることでしょう。

春の太宰府は、心に残る旅の記憶を紡ぐ場所として、きっと特別な時間を与えてくれるはずです。
まだまだ大宰府は語りきれない魅力的なところがいっぱいですのでまた近いうちに別のジャンルのお話ししたいとおもいます。
ぜひ福岡に、大宰府に遊びにきて楽しんでみてはいかがでしょうか。

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本記事は、公式サイトの情報を基に作成しています。
参考元:太宰府天満宮公式サイト