女性におすすめ! 三島由紀夫の美しさと儚さが交錯する世界 | 必読の厳選5作品はコレ!

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三島由紀夫。名前を聞くだけで「重厚」「難解」「ちょっと怖い」という印象を抱く人も少なくないのではないでしょうか。実は私もかつてそうでした。

彼の写真の目、そのまなこのギラつくような鋭い視線に圧倒され、どこか直視できないような怖さを感じたものです。

でも、50歳を超えた今、不思議とその怖さが和らぎ、むしろ興味が湧いてきました。そして思い切って初めて彼の本を手に取って読んでみると……

そこには驚くほど優しく、美しく煌めきをまとった儚い言葉が広がっていて、心がふっと癒されるような陶酔する感覚に包まれたのです。いままでどうして避けていたんだろうって。

実は、彼の作品には女性でもとっつきやすい、美しい文章と心を震わせる物語がたくさん隠れていることをしりました。

そこで本記事ではそんな三島由紀夫を「初めて読む女性」にぴったりな5冊を厳選しました。難しそう、怖そう、そんなイメージを超えて、彼の言葉の魔法を体験してみませんか?

きっと三島の言葉の魔法にかかるはずです。

『潮騒』|まるで海風に吹かれるような、素朴で純粋な恋物語

伊勢志摩の小さな島。波の音が耳に届きそうな、美しい自然の中で繰り広げられる素朴で純粋な恋愛物語です。漁師の青年・久保新治と地主の娘・初江が、お互いに惹かれながらも島の古いしきたりや噂に翻弄されます。

それでも二人は、自分たちの愛を信じてまっすぐに生きようとします。

  • 登場人物:
    • 久保新治(くぼ しんじ):真面目でひたむきな漁師の青年。
    • 初江(はつえ):地主の娘で、新治に心惹かれる女性。
  • 舞台: 伊勢志摩の歌島。
  • ストーリー: 純愛と島のしきたり、階級差を描く物語。

自然描写がとても美しく、読むたびに潮の香りや海風を感じるような作品。三島作品の中でも珍しく、読後感が爽やかで優しい印象です。「初めての三島」にぴったりな一冊です。

生涯もち続けたい一冊/
最も読みやすい三島文学

『春の雪』|運命に逆らえない美しさと切なさが胸を打つ

明治時代末期、華やかな華族の世界を舞台にしたロマンティックで悲しい物語。主人公・松枝清顕と幼なじみの綾倉聡子が、心の奥底で惹かれ合いながらも、運命に翻弄されていく恋愛模様が描かれています。

  • 登場人物:
    • 松枝清顕(まつがえ きよあき):プライドが高く繊細な貴族の青年。
    • 綾倉聡子(あやくら さとこ):清顕の幼なじみで、上品で控えめな女性。
  • 舞台: 明治時代末期の華族社会。
  • ストーリー: 恋愛と運命をテーマにした、悲劇的な物語。

三島の美しい言葉で描かれる情景や、静かで深い感情が胸を打ちます。悲しいけれど心を揺さぶられる美しい恋愛小説。「運命」という言葉に惹かれる人におすすめです。

内容思い出そうとすると
文字の代わりに綺麗な映像や静止画が巡る!

『金閣寺』|美に取り憑かれた青年の物語

京都・金閣寺。その圧倒的な美しさに魅了され、やがて狂気じみた思いに囚われていく青年の物語です。主人公・溝口は、自分自身の劣等感や孤独を抱えながらも、金閣寺という「完璧な美」に執着し、最終的にはその美を壊そうとする衝動に駆られます。

  • 登場人物:
    • 溝口(みぞぐち):内向的で美に執着する青年、主人公。
    • 柏木(かしわぎ):足が不自由な知識人で、溝口の友人。
    • 鶴川(つるかわ):溝口のもう一人の友人で、明るく活発な性格。
  • 舞台: 京都・金閣寺。
  • ストーリー: 金閣寺に執着する青年の美と破壊の物語。

三島独特の美の描写が圧巻です。読み終えた後も「美とは何か」「自分の価値とは何か」を考えさせられる、深い余韻が残る一冊。

表現力、描写力は
小説というよりも完全に芸術の域!

『音楽』|女性心理を鋭く描いた現代的な物語

精神分析医と若い女性のカウンセリングセッションを中心に展開する物語。「音楽」とは、女性が抱える心の奥底の葛藤や空虚感の象徴です。主人公の女性が、自分の内面を探りながら少しずつ心の真実に近づいていく様子が描かれます。

  • 登場人物:
    • 陽子(ようこ):心理分析を受ける若い女性、主人公。
    • 心理分析医:陽子を治療する冷静な分析者。
  • テーマ: 女性の心理や愛と性を掘り下げる現代的な物語。

三島作品には珍しい現代的なテーマで、女性心理をリアルに描いています。心理描写や愛の葛藤に興味がある人におすすめ。

三島文学の中でも特異な小説!
思いもかけない展開の連続で引き付けられます。
驚きの結末が!

『美徳のよろめき』|三島文学の出発点をなす代表的名作

いきなり「私、浮気をしてもいいかしら?」――
上流階級の厳格な家庭で育った二十八歳の節子。親が決めた夫と結婚し、子どもも授かった彼女の心には、結婚前に夫ではない男性と交わしたたった一度の接吻の記憶が消えずに残っていた。
官能への目覚め、旅先での裸の朝食、二度の妊娠に狂おしい嫉妬。背徳の行為である姦通に足を踏み入れていく、人間の欲望への貪欲さがすごい。ラストが衝撃!

  • 登場人物:
    • 節子:上流階級の家庭に育ち、親の決めた夫と結婚した28歳の女性。表面的にはしとやかで純粋だが、心の奥底に秘めた情熱と欲望を持つ。
    • :節子の夫で、親が選んだ結婚相手。穏やかで安定した存在だが、節子の内なる感情には気づいていない。
    • 婚前の男性:節子が結婚前に一度だけ接吻を交わした相手。節子の心に忘れられない記憶として残る。
よろめき夫人という、台詞に惹かれて読んでみたら
ありえないほどの禁断の林檎でした。

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著者情報
(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威。
1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。
後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。

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三島由紀夫が追い求めた「永遠の美」とは

三島由紀夫の作品に触れて、まず驚いたのは、彼が「日本」という国の美しさにどれほど深く心を注いでいたかということです。

日本語の持つ繊細で豊かな響きを、これ以上ないほど美しく表現している点にも胸を打たれました。古い日本、伝統、武士道、そして失われつつある美しさ。

彼が大切にしていたのは、ただ過去を懐かしむのではなく、時代の流れに抗いながら「永遠に残るべき美」を守り続けることだったのではないでしょうか。

その情熱は、桜が散る一瞬の儚さや、雪が静かに積もる風景、人間の心の奥で揺れる感情のひだにまで宿り、美しい日本語で丁寧に紡がれています。

一方で、彼の作品には驚くほど柔らかく、女性的な一面も見え隠れします。
切ない恋、運命に翻弄される愛、そして静かに消えゆく美への執着。それらは、ただ読むだけで胸がぎゅっと締めつけられるような感覚を与えてくれました。

私が思い描いていた「難解で重厚」という三島由紀夫のイメージとは、まるで違う世界がそこに広がっていました。

まとめ|三島由紀夫の言葉の魔法に触れてみて

三島由紀夫、今まで手に取ったことがなかったんです。でも、みんなが絶賛しているのを耳にするたびに、どこか気になっていました。

思い切って読んでみたら……その美しい言葉に、心がドキドキしてしまいました。彼の文章って、ただ読むだけで胸に響くというか、時代を超えて心に訴えかけてくる力があるから。

なぜ今なお、彼の作品が多くの人に愛され続けているのか。その理由が、ほんの少しわかった気がします。

三島由紀夫という人は、美しさを追い求める情熱と、唯一無二の言葉の力で、今も多くのファンを魅了し続けるカリスマ。彼の作品が日本文学の中で「宝石」のように輝き続ける理由が、読むほどに実感されました。

正直、少し怖いんです。彼の世界に一度足を踏み入れると、もう戻れなくなる気がして……。今もまだ、三島の言葉が頭の中で響いています。

こんなに心を奪われるなんて思わなかった。これが怖くて、今まで読まずにいたのかもしれません。だけど、この魅力に出会えたことが、今はちょっと嬉しいんです。

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